夏期休業期間を利用し、普通科進学コースの探究グループが相馬探究を実施しました。
今回は「知る」「触れる」「感じる」がテーマです。
「知る」
まず最初に訪れたのは、防災備蓄倉庫です。
1万人を収容でき、キッチンカーやヘリポートもある
震災で得られた教訓が反映された施設になっています。
被災時に1番助かったこと。それは1番早く、最初に届いた物資だそうです。
相馬市はそのことを教訓に、震災以降様々な市町村と協定を結び、この倉庫を
相馬市以外の都市が災害にあった時にすぐに支援物資を送れる備蓄庫、そして
災害時の中間貯蔵施設として活用しています。被災した時の感謝を次に活かす
取り組みに、生徒達は必死に聞き入り、メモを取っていました。
「触れる」
突然ですが、ここで皆さんにクイズです。
カニは肺呼吸でしょうか、それともエラ呼吸でしょうか。
東大の学生も間違えたクイズだそうです。(正解は下に記載します。)
次に訪れたのは、カニ釣り体験
カニを釣るための道具作りから始めました。
最近では生き物に触れるという機会も少なくなってきました。
実際に釣ったカニに触れて、生き物の感触を肌で感じました。
カニというと、ハサミが怖いというイメージがありますが、
カニは上から触ろうとすると威嚇しますが、下から触れると地面だと勘違い
し、何もしません。
最初は怖がっていた生徒も、慣れてくると素手のでカニを扱い、あっという間
にバケツはカニだらけになりました。
とても貴重な体験をさせていただきました。
「感じる」
最後に、相馬市伝承鎮魂祈念館にお伺いしました。
館外に松の木がありましたが、その松を覆う津波が来たという
お話を聞き、当時の恐怖を感じ、背筋が凍りました。
(松の大きさが写真ではわかりづらいので、生徒に立ってもらいました。当時の津波の凄まじい大きさが伝わるでしょうか。)
館内では、震災語り部の五十嵐ひで子様より、当時の震災のお話を頂きました。
震災時に一緒にいた旦那様が津波に流されたお話を聞き、生徒達は泣きながら
話を聞いていました。しかし五十嵐様は暗い話で終わるのではなく、生きた
私がやらなくてはいけない使命はなんなのかを考え、現在震災語り部をやられ
ているそうです。とても辛い経験をされている中、前を向き自分のできること
を行っている姿に私も生徒達も心を打たれました。
生徒達は本当に貴重な体験をする1日となりました。
そしてこの状況下の中、様々な工夫をこらし、暖かく迎え入れてくれた相馬市
観光協会の皆様、本当にありがとうございました。
復興道路開通により、交通アクセスしやすくなった相馬市を今後もっと知
り、私達ができることを考えていこうと思います。
(正解:エラ呼吸)