野球部「2023 夏甲子園日記」第4回 先輩の魂を引き継ぐ勝利!

昨年準決勝敗退後、前主将の赤堀颯が涙ながらにこう話しました。「甲子園で勝つという血液を聖光学院に持ち帰るために戦ってきた」と。そして昨年ベンチ入りしていた2年生の名前を一人ひとり挙げ、「お前たちの代で必ず日本一の聖光学院にしてくれ!」と叫んだのです。7月31日大阪の宿舎に入った最初のミーティングで、その同じ場所で発した赤堀颯前主将の「魂の叫び」の映像を選手たちに観せました。聖光学院史上初のベスト4まで勝ち上がった1年前の長い夏。その世代から間違いなく託されたものがある。それをもう一度選手一人ひとりの魂に刻んで欲しかったのです。

そして迎えた開会式、そして1回戦共栄学園戦。選手たちは甲子園球場で躍動してくれました。先発の小室朱生は5回1/3を被安打2の無得点に抑える見事な投球。アクシデントで降板するも、後は継投で乗り切り快勝。打線も先発全員の16安打に9盗塁。小技のバントも効果的に絡めて合計9得点。大舞台で臆することなく立ち向かっていく選手たちをとても誇らしく思います。3選手の足がつり、激しく選手交代をする総力戦。ベンチとスタンドが一体となって掴んだ1勝。間違いなく、昨年の世代から託された魂と、現世代の1年間の歩みが結集された見事な勝利です。そして次戦、昨年敗れた仙台育英との対戦が決まりました。やはりこれも必然的なご縁です。しっかり準備をして臨みたいと思います。

ちなみに私事ではありますが・・・。開幕試合に延長タイブレークで勝利した茨城の土浦日大は私の母校。私が高校1年の在学時に流れて以来、響き渡った母校の校歌を聞いたあとに甲子園に足を踏み入れたことは感無量でした。素晴らしい1日となった2023年8月6日。聖光学院の教え子たちと、母校の後輩たちに心から感謝したいと思います。本当にありがとう!