野球部「2025 センバツ日記」最終回 分岐点!

昨日準々決勝を戦い、浦和実業に敗戦、選抜甲子園での戦いを終えました。試合はまたもやタイブレークとなり、10回表にまさかの8失点。悉く打球は捉えられ、人のいない所に飛び、失点を重ねました。

今日の試合は「球運」を考えさせられる試合となりました。「運」とは「たまたま」ではなく、「運ばれてくる」必然的なもの。「運が悪かった」で済ませては成長できないし、勝敗も偶然になってしまいます。

チャンスで捉えた打球もたくさんありましたし、細谷丈選手のスリーランで一気に流れを掴んだかに見えましたが、バント失敗も重なり、チャンスで捉えた打球は正面に飛び・・・。

このチームに足りないもの。確かに2勝を挙げはしましたが、目に見える部分での「力負け」ではないだけに、考えさせられます。私たち指導陣が感じている未熟さは間違いなくあるのも事実。そしてもっともっと奥深いところに課題があるのかも知れません。

知り合いに、節目節目で連絡をくださる方がいます。その方から、今回このようなメールが届きました。
「タイブレークで負けましたが、点取り合戦ではなく、改めて必要なのは、取るべきときに得点を取らねばならない!ということを、生徒たちが知った敗戦だったのかなと。
次(夏)に繋がる敗戦なら本望。この後の聖光学院ナインの本気の心の成熟と、悔しさから生まれるはずの「聖光魂」を楽しみにしています!今夏の甲子園で!」

高校野球を熟知されているこの方には、今大会の聖光学院の戦いを見て、まだ「心の未熟さ」を感じてくださったのだと思いますし、実際その通りだと思っています。何が正解かは分かりませんが、我々の中にある「聖光学院基準」にはまだまだ及んでいない自覚も持っています。確かに、この3試合、選手達は「今の自分」を出し切り、十分戦いきってくれました。そうでなけれは2勝はありません。しかし、まだまだ足りないところがあるということです。

ただ、大きく成長できる可能性はあると思っています。甲子園入りしてから選手たちに言い続けていたことがあります。「この期間に成長できたチームだけが勝つことができる」と。そしてこのチームは少なからず甲子園期間で成長できたと思います。それは、なぜか。間違いなく、自分たちが多くの方々のご理解とご支援の上で野球ができている、甲子園で戦うことができている、ということを感じてくれているからだと思うのです。

甲子園は夢の舞台。このセンバツ出場、ベスト8の結果に満足してしまうのか、それともこの経験を元に、これから選手たちが「本物」になっていくのか。まさに今が分岐点です!

最後に、第97回選抜高等学校野球大会における皆様方の温かいご声援とご支援に心から感謝いたします。本当にありがとうございました。