2022年10月12日(水)
朝 の 説 教
- 安息日に水腫の人を癒す - 『ルカ』14:1~6
『ルカによる福音書』には安息日論争の記事が4つあります。既にその内の3つを学びました。第一が「安息日に麦の穂を摘む」(6:1~)、第二が「安息日に手の萎えた人を癒す」(6:6~)、第三は「安息日に腰の曲がった婦人を癒す」(13:10~)、そして第四が今日の話「安息日に水腫の人を癒す」です。
前回も申し上げたことですが、週に一日の安息日を設け、社会の底辺に喘いでいる女性や奴隷や寄留の他国人、さらには馬やロバなどの家畜にまで適用されていたことは、真に驚くべきことです。遥か昔にこんな愛情豊かな、弱い者の立場に立った決まりがあったことは真に驚くべきことです。ところが時が経つにつれ、愛情がたっぷり込められた安息日規定から愛の精神が消えうせ、他人の行動を監視し、決まりを守っていなければ容赦なく取り締まる、ギスギスした社会に変わってしまっていたのです。 続きを読む →