新井秀校長説教集106「からし種のたとえ」

2024年10月3日(木)
朝 の 説 教
― 「からし種」のたとえ ―                        『ルカ』13章18~19節

1 若干の説明

イエス様は実に数多くのたとえ話をなさいました。数え方にもよりますが、約50あります。その中で最も多いのが「天国のたとえ」です。「神の国のたとえ」とも言います。天国・神の国とはどんなものなのかを分かりやすく説明するために、イエス様は30近い「天国のたとえ」を残されました。その一つで最も短いのが今日の「からし種のたとえ」です。 続きを読む →

新井秀校長説教集105「目を覚ましている僕」

校長

2024年9月25日(水
朝 の 説 教
- 目を覚ましている僕-                        『ルカ』12章35~40節

1 イエス様のお話の背景

今日の聖書はとても分かりにくい所です。40節に「人の子(イエス様のこと)は思いがけない時に来る」とあります。これはキリストが十字架で殺された後、もう一度この世に来ること、キリスト教で「再臨」と呼ばれていることです。 続きを読む →

新井秀校長説教集104「ファリサイ派の人々を非難する」

2024年9月13日(金)
朝 の 説 教
- ファリサイ派の人々を非難する-                        『ルカ』11章37~43節

1 ファリサイ派の人々を非難する

イエス様はファリサイ派の人たちに向って「あなたたちは不幸だ」と3回も言い放っています。如何に神の子イエス様とは言え、他人に向って「あなたは不幸だ」などと連呼して良いのでしょうか?更に彼らを「貪欲だ」とか、「悪意に満ちている」とか、「愚かな者たち」とか言っています。 続きを読む →

新井秀校長説教集102「祈るときには」

校長

2024年9月5日(木)
朝 の 説 教
- 祈るときには -
『ルカ』11章5~13節

今日の聖書は長いので、5節から13節までを選び、二つのことを話したいと思います。

第一は5節から7節のことです。皆さんは、いくら友達とはいえ真夜中に人を訪ね、更に食事付きの宿泊まで要求するなんて考えられない、非常識極まりないことと思いませんか?我々の常識では考えられないことです。でもイエス様は起こりもしない話を例話に用いることはしません。 続きを読む →

新井秀校長説教集101「汚れた霊が戻ってくる」

2024年9月9日(月)
朝 の 説 教
- 汚れた霊が戻って来る -                       『ルカ』11章24~26節

今日の聖書は〈汚れた霊〉について書いています。聖書巻末の「用語解説」の〈悪霊〉を見ると、「精神的、肉体的な病気や障害など、人間に災いをもたらす霊。汚れた霊と同じ意味」とあります。一度体から離れた霊が、自分よりも更に悪い七つの霊を連れてきて体の中に入り込めば、その人は以前よりも更に悪い精神状態・悪い肉体状態になってしまいます。 続きを読む →

新井秀校長説教集100「マルタとマリア」

2024年9月4日(水)朝 の 説 教
- マルタとマリア -『ルカ』10章38~42節

1 背景・・・最初に今日の聖書記事の背景を少しお話しします。第一に「イエスはある村にお入りになった」とあります。この村は「べタニア村」です。エルサレムから東へ3㎞ばかりの所にあります。 続きを読む →

新井秀校長説教集99

- 五千人に食べ物を与える -『マタイ』14章13~21節

「五千人に食べ物を与える」という小見出しが付いた今日の聖書記事から、四つのことを話したいと思います。

第一は、この記事は四つの福音書全てに書かれているということです。四つの福音書、即ちマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの全てに書かれている記事は三つしかありません。第一はイエス様の十字架の死です。 続きを読む →

新井秀校長説教集98~安息日に麦の穂を摘む~

2023年7月6日(木) 朝 の 説 教 - 安息日に麦の穂を摘む - 『マタイ』12:1~8 イエスさまと弟子たちは、麦畑添いの道を歩いていました。すると弟子たちは腹が減ってきたので、麦の穂を摘み、手で揉んで食べ始めました。それを見ていたファリサイ派の人々がイエス様に「あなたの弟子たちは、安息日にしてはならないことをしている」と批判しました。聖書には何度かこれに似た話が登場し、「安息日論争」と呼ばれています。 そもそも安息日とは何でしょうか?これは今からもう3300年ほど前、エジプト脱出の途中のシナイ山... 続きを読む

新井秀校長説教集97~わたしのもとに来なさい~

校長

                        2023年7月5日(水)
朝 の 説 教

    - わたしのもとに来なさい - 『マタイ』11:25~30

今日の聖書の中で特に大切な28節・29節のイエス様の教えに集中して話したいと思います。

イエス様は28節で、「疲れた者、重荷を負う者は、誰でもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」と呼びかけられています。この聖句は良くキリスト教会の掲示板に貼ってあります。イエス様は我々人間が疲れ果てていることを知っておられます。我々が病気や失業・失恋・親との死別・会社の倒産など、他人(ひと)には言えないような様々な困難・重荷を背負って生きていることも良くご存知です。 続きを読む →

新井秀校長説教集96~平和ではなく剣を~

        2023年6月29日(木)

朝 の 説 教

- 平和ではなく剣を -  『マタイ』10:34~39

今日の聖書記事は昨日の聖書以上に厳しい内容です。2,000年前、これから伝道にでかける12人の弟子へのイエス様からの激励の言葉の一つです。しかし2,000年後の今に生きる私たちには、衝撃的で納得し難い主イエスの言葉です。山上の説教で「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる」と言っておきながら、何故「平和ではなく、剣をもたらすために来たのだ」などと真逆のことをイエス様は言うのか? 続きを読む →